BMの今では昔の話 (03)

世の中に生まれて初めて失職の苦しみを味わうわけだ。 どうにかなるだろうと荷造りをして家に行く準備をしている時同僚の友人ひとりが"お兄さん○○会社で1級通信士を求めているというので一度行ってみましょう"と耳打ちをしてくれた。 ロイター通信会社には私だけ1級で,、残るようになるのは2級だった。
軍事政府では経済開発5ヶ年計画を発表して肥料,鉄鋼,セメントなど基幹産業育成政策で全国に多くの生産工場などが立てられている時期であった。
ところでその当時道路や鉄道輸送通信網などSOCはこれを支えることができなかった。 本社で工場へ朝に市外電話を申請すれば(この時はDDDがなかった)午後遅く接続するから生産現況を把握して,製品発送指示をしなければならないのに通信事情がこのようだから莫大な支障を招いていた。 それで企業体では逓信部(今の情報通信部)に私設無線局を許可してくれと陳情をした。
私が訪ねて行った会社も私設無線局が切実に必要で無電士を選任して許可手続から工事,運用まで責任を負うべき人を探している場所に私が訪ねて行ったのだ。
この会社で黄金のような青壮年期40年近くを送るようになった.....
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