Let's A1コンテストの賞品としてGHD GT504を贈呈することに寄せて

 

JJ1BDX(/3)  力武 健次      20051011

 

今回のLet's A1 コンテストでは,一般部門の1位の方に,私が使用していたGHDGT504 (ストレートキー)

をお譲りさせていただくことに決めました。その際,以下のことを考えていました。

 

1)Let's A1コンテストやARRL SKNなど,世界各地でのストレートキーコンテストやイベントについては,

異義はまったくありません。やりたい人達がどんどんやればいいし,brasspounders

(ストレートキーを叩いて仕事をしていた人達)には,その方々の打つ符号が崩壊していない限りにおいて,

ただ尊敬の意を表するのみです。第3者通信を主としていた業務電信の世界は,一介のアマチュア

でしかない私には到底想像し得ない厳しいものでしょうから。

 

2) しかしながら,西暦2005年の現在,自分が普段ストレートキーを使うことは,ほとんどありません。

高速連続符号の受信能力を持たない人に対しては,Farnswarth法で間隔を空けることで,問題なく

受信してもらえるため,エレキーのキーヤーの速度は最低を 18WPM に設定していても支障なく交信できます。

この状況で実用的な低速交信のためには,ストレートキーは不要であるといえます。

 

3)の前提で考えると,据置き型のストレートキーは自分にとってはいわば豚に真珠の状態であり,

他にもっと有効活用してもらえる人達がいるに違いありません。

今回の賞品提供の主な理由は専らこの点にあります。GT504の基本性能は,その他の高級電鍵と比べても

申し分ないものです。アメリカンスタイルですので,日本での主流であるスウェーデンキーとは重心の位置が

ちょっと違いますが,普通に打鍵していれば,困ることはまずありません。

 

4) 私は他にも,ストレートキーとして,およそスウェーデンキーともアメリカンスタイルのキーとも違いますが,

ハイモンドのPK-1(すでに生産終了)を持っています。このキーには愛着があり,以前1台壊して2003年度の

KANHAMA1 クラブの方々のご好意で最後の在庫を購入したものであり。簡単には手放せません()

 

5) Let's A1 コンテストには,今回十分な得点を得るために参加できるアンテナ設備がありません。

また,Let's A1 コンテストと並ぶ米国のストレートキー・イベントであるARRL Straight Key Night (SKN) でも,

毎年140mバンドで交信するのがやっとで,しかも現時点では40mバンドには出られません。

この2つのコンテストに参加しないとなると,現状では常時運用可能なストレートキーを持つ理由はなくなります。

 

6) 個人的には別にストレートキーやバグキーを持っていなくとも,CWの愛好者である上で恥じることはないと思います。

機械に頼らずに音響受信ができ,自分の意思を伝えられるという(もっぱら私の個人的な視点ではありますが)CW愛好者

としての前提さえ満たされれば,コンピュータキーイングであってもいっこうにかまわないと思っています.

 

7) 1:3では符号に味がないという意見が世の中にありますが,1:3以外ではむしろ受信が困難になり,可読性が下がります。

もともとビットレートもS/Nも低い条件下の通信がCWの強みなのですから,かつて1970年代に提唱されたCoherent

CW(伝搬遅延を考慮し原子時計レベルで同期したモールス符号)とまではいかなくても

それに近い状況に持っていくべきであり,特に初心者ほど可読性を重視した1:3:7のキーイングに徹するべきであろう

と個人的には思います。良い打楽器奏者が,リズムトレーニングなしでは育たないのと同じです。

 

8) 7)の条件を満たし,かつ十分な符号の可読性を損なわない上で,各人の中からにじみ出てくる符号の癖があるとすれば,

 それこそがまさにキーイングの醍醐味でしょう。これはストレートキーでも,バグキーでも,エレキーでも,

それなりに程度の差こそあれ存在するものだと思います。

 

以上です.賞品提供者の個人的所感として読んでいただければ幸いです.

 

 

 

 

コンテスト参加の感想として

 

JA7FWT/JO1FYC  菊池 章    2005116

 

やはり、他の一般的なコンテストと違い、ちょっとのんびりした雰囲気が有って大好きです。

入賞、優勝ねらいの局にとってはそうでもないのでしょうけれど、参加賞ねらい派(hihi)と

しては余り疲れず程々に楽しめるコンテストですね。

 

コンテストナンバーが一生変わらないというのが、一長一短かもしれません。

一工夫欲しいところです。  例えば・・・

 

(案1)開催年度の10年前、20年前、30年前・・・の年度の局は特別マルチにする

(案2)開催年度及びその前年の局、あるいは何十年前以上の局を特別マルチにする

 

・・・とか。 ログをソフト処理するには難しいかも知れませんね??

 

CABRILLO形式というのを初めてやってみました。 EXCELで作って、TXTファイルに書き出すときに

フォーマットを一工夫する事ですぐに出来ました。今流行の各種HAM用ログソフトはまだ使っていませんが

汎用ソフトでもやりよう次第ですね。(これで形式を間違えていたら大間抜けですが、hihi

そこで一つ疑問ですが、ソフト処理でコンテスト委員会側としては、局数もマルチも自動で出てくるの問題ないと

思うのですが、こちらサイドで考えると・・・

 

(1)コンテストログのファイルにマルチや局数(今回の場合は、何年度、何年度、何年度・・・がマルチである、

とか、マルチ数が幾つで有ったとか、バンド別の数字とか、そういった事)を付け加えておきたいのです。

自由記載欄的に(コンテスト委員会では無視してもらう)制定していただけると、そこに自分用のメモ書き

を入れることが出来るのですが。

 

(2)もう一つ、ファイル名ですが「コールサイン.TXT」の指定では、こちらサイドで一々手で、このファイルは

何年のナニコンテスト・・・というようにファイル名変換したりする必要が有ります。

ファイル名についても年度やコンテストを含んだものに制定していただければ、そういったこちらサイドの

手間作業(?)が無くなるので助かります。

 

ま、なにはともあれ、ホントに久しぶりにお空に出てみようか、という気分になったコンテストでした。

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