BMの今では昔の話 (21) クラブ活動

ある寒い冬の日外はボタン雪がバンバンと降っているのに居間のいろりばたには友人何人かが集まって座って凍ったような手をあたためながら焼き網に白い餅をいくつかのせぼそぼそと話に花をさかせる絵のような懐かしい場面を一度想像してみるやその中ある先任下士ぐらいなるとみられる友人が電信に入門する当時の話をあたかも武勇談のように話している。
免許も取って,RIGも準備し,許可状も出て,モールス信号もこれぐらいならばと自信をもって生まれて初めてCQを出した。 2〜3局が同時に応答をしてきた。 瞬間アッとして高圧線に感電したように,心臓が止まって,手首が固まってしまった。 符号が一つも聞こえなかった。 そんなことから冷や汗がたらり,swを消して,しばらく深呼吸をしてしばらくして我に返った。
またある友人は初めてDX交信した話をする。 やっと国内数局しか交信の経験しかないのに突然 DX信号が大きく聞こえてきて生まれて初めてくらくらするようななかでどんな話をしたかも分からずWA6000という局と交信をした。 自分の心は一日中米国LAに電波に乗って行っている錯覚の中で一日を送った。
またある友人は新参会員に送信する時は指だけ動かしてはならない,手首に重心を置いて手首まで揺さぶってこそ誤打が出なくて正確に送信できるものだ。 指と手首を正しく矯正してやる。
このように教えるのをOJT (On the Job Training)という。 企業体で職員らに教える教育技法だ。
新入社員が入社すれば先任者と椅子を並んで置いて先任者のすることを一つ一つをよく見て先任者の話をよく聞く。 このようにしてことをよく学び成熟することだ。 クラブ活動もこういったものだ。
コムタン屋が"保健福祉部指定"という看板を上げればコムタンがよく売れるだろうか? あるコムタン屋ですっきりと香ばしいコムタンの香りを漂よわせれば路銀の金がちりんちりんと過ぎ行く旅人も勿体無いと思うことなく一杯たいらげて帰っていく。
私たちのアマチュア同好人たちもこのようにおいしいコムタン屋のようなクラブをたくさん作って私たちのアマチュア中興の時代を広く開いて行ったら良いだろう。

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